PROTECT YOUR GENOME

原爆の放射線や抗がん剤などの化学物質は、染色体DNAに様々な障害をもたらします。細胞には、傷ついたDNAを修復するシステムが備わっています。

しかし、修復の途中でエラーが発生してしまうと、染色体DNAに刻まれた遺伝情報が改変されてしまいます。

このことが、白血病やがんなどの様々な健康障害の原因となると考えられています。

一方、近年の顕微鏡技術の進歩は、細胞核の中の非常に微細な構造や生きた細胞での様々なタンパク質の動きを観察することを可能にしました。

また、画像解析技術の進歩により染色体画像などの解析効率が非常に高くなり、これまでとは比較にならないような大量のデータの処理が可能となってきました。

私たちは、DNA修復システムと細胞核の構造との関係を明らかにするために、最新の顕微鏡や画像解析技術を用いた研究に取り組んでいます。

さらに、これらの研究から得られた知見や技術を用いて、次世代の放射線医療の確立を目指す研究に取り組んでいます。


DNA修復因子RAD51の核内フォーカス
(緑色:RAD51、赤色:染色体DNA)

NEWS & TOPICS

     
  • 2024.4.1
    医学部4年生の原野友貴君が医学研究実習生として配属されました。4カ月間の実習で、医学研究について理解を深め、研究マインドを育てるよう期待されています。
  • 2024.1.19
    2024年1月19日、広島大学原爆放射線医科学研究所で、田代教授主催のワークショップ「染色体と放射線」を開催しました。
  • 2023.11.9
    11月6日~8日に開催された日本放射線影響学会第66回大会のポスターセッションで、MD-PhDコースの大学院生上村慶高くんが、「優秀演題発表賞」を受賞しました。
  • 2023.4.1
    田代教授が原爆放射線医科学研究所副研究所長に就任しました。
  • 2023.3.31
    田代教授が原爆放射線医科学研究所長を2期任期満了で退任しました。
  • 2023.1.12
    中山慎也先生(大学院生)の論文がオックスフォード大学出版の生化学雑誌「The Journal of Biochemistry」に掲載されました。
    J Biochem. 2023 Jan 12. doi.org/10.1093/jb/mvad001
  • 2022. 9.20
    田代教授がアジア放射線研究連合(Asian Association of Radiation Research)のAARR Senior Level Awardを受賞しました。教授は2022年11月17~20日にインドのムンバイで開催された第5回放射線研究会議 (5th Asian Congress of Radiation Research; 5th ACRR-2022)で受賞講演をしました。
  • 2022. 6.13
    元大学院生福戸敦彦先生の論文“SUMO modification system facilitates the exchange of histone variant H2A.Z-2 at DNA damage sites”(2018)が、Web of Science データからNucleusでこの5年間で最も引用された論文に選ばれました。
  • 2022.4.1
    藤野修先生(大学院生)の論文が米国放射線生物学専門誌「Radiation Research」に掲載されました。
    Radiat Res. 2022 Jan 28. doi: 10.1667/RADE-21-00178.1.
  • 2022. 4.1
    医学部4年生の首藤大地君、島尻向平君が医学研究実習生として配属されました。4か月間の実習で、医学研究について理解を深め、研究マインドを育てるよう期待されています。
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  • 2022.3.31
    衣笠泰葉助教が広島大学を退職しました。4月1日からは、大阪の国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所で、感染病態制御ワクチンプロジェクト研究員です。
  • 2021.10.18
    Caraos, Gloriamaris Loyさんが研究室に加わりました。彼女はフェニックス・リーダー教育プログラムの博士課程に在籍しています。
  • 2021.7.30
    医学研究実習発表会で、研究室在籍のMD-PhDコースの大学4年生の上村慶高くんが、「優秀賞」を受賞しました。
  • 2021.7.1
    研究補助の重田真由美さんと泉谷めぐみさんが研究室に加わりました。
  • 2021.4.1
    医学部4年生の田中綾さん、上村慶高君が医学研究実習生として配属されました。4か月間の実習で、医学研究について理解を深め、研究マインドを育てるよう期待されています。
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  • 2020.12.30
    今野伸樹先生(大学院生)の論文が米国放射線生物学専門誌「Radiation Research」に掲載されました。
    広島大学公式ウェブサイト
  • 2020.9.28
    孫継英先生が、日本放射線影響学会の「岩崎民子賞」を受賞しました。
  • 2020.3.10
    坂根寛晃先生(大学院生)の論文が米国放射線生物学専門誌「Radiology」に掲載されました。
    広島大学公式ウェブサイト
  • 2020.2.12
    放射線災害・医科学研究拠点第4回国際シンポジウムで、今野伸樹先生(大学院生)が「若手優秀ポスター賞」を受賞しました。
  • 2020.2.17~21
    HICARE/IAEA Workshop (Workshop on Biological and Internal Dosimetry; Recent advance and clinical application)が広島大学で開催されました。
  • 2019.12.2
    田代教授と孫准教授が蘇州大学予防医学部を訪問し、ワークショップでお互いの研究を発表し合いました。広島大学原爆放射線医科学研究所と蘇州大学予防医学部は2018年に部局間協定を締結しています。
  • 2019.10.1
    衣笠泰葉先生が助教に就任しました。
  • 2019.7.31
    時林助教が中国に帰国しました。
  • 2019.6.3
    衣笠泰葉研究員が着任しました。
  • 2019.4.1
    田代教授が原爆放射線医科学研究所長に就任しました。
    孫講師が准教授に就任しました。
  • 2018.7.24
    時林先生(助教)の論文が米国放射線生物学専門誌「Radiation Research」に掲載されました。
    広島大学公式ウェブサイト
  • 2018.5.8
    孫先生(講師)の論文が生物医学分野のオープンアクセス誌「Elife」に掲載されました。
    広島大学公式ウェブサイト

放射線照射による染色体異常(矢印)